コンタクトで眼圧は上がる?測定への影響と緑内障の注意点
William Jenkins
Published Aug 22, 2026
コンタクトと眼圧の関係を最初に整理する
「コンタクトをつけていると眼圧が上がるのでは」と心配する人は少なくありません。とくに健康診断や眼科で眼圧検査を受ける前になると、レンズを外すべきか、そのままでいいのか迷いやすいテーマです。結論から言うと、通常のソフトコンタクトレンズやハードコンタクトレンズを日常的に装用していること自体が、すべての人で明確に眼圧を上げると断定するのは適切ではありません。ただし、測定方法や目の状態、レンズの種類によっては、眼圧の評価に影響が出ることがあります。
眼圧は、目の中を満たす房水という液体の産生と排出のバランスで決まります。この圧力が高すぎたり、あるいは正常範囲でも視神経が弱かったりすると、緑内障のリスク評価で重要な材料になります。だからこそ、「コンタクト 眼 圧」という疑問は単なる不安ではなく、視力と目の健康を守るうえで現実的な関心事なのです。
眼圧とは何か
眼圧とは、眼球の形を保つために目の内側にかかっている圧力のことです。血圧のように家庭で気軽に測るものではありませんが、眼科では非常に基本的な検査のひとつです。眼圧が高い状態が続くと、視神経に負担がかかることがあります。
ただし、眼圧は高ければ必ず病気、低ければ必ず安全というほど単純ではありません。緑内障は眼圧だけで決まる病気ではなく、視神経の形、視野検査の結果、角膜の厚み、年齢、家族歴などをあわせて判断されます。日本では正常眼圧緑内障もよく知られており、眼圧が極端に高くなくても注意が必要です。
コンタクトレンズで眼圧は上がるのか
ここが最も検索されやすいポイントです。一般的なコンタクトレンズの装用そのものが、誰にでも恒常的な眼圧上昇を引き起こすとまでは言えません。けれど、「影響ゼロ」とも言い切れません。理由は二つあります。ひとつは、レンズ装用が目の表面環境に与える影響。もうひとつは、眼圧測定値そのものへの影響です。
たとえば、長時間装用で角膜がむくんだり、乾燥が強くなったりすると、目の表面の状態が変わります。眼圧計の種類によっては、こうした角膜の状態が測定値に反映されやすく、実際の眼内の状態とは少しずれた値になる可能性があります。つまり、コンタクトをつけることで眼圧が病的に上がるというより、測り方によっては「高く見える」「低く見える」余地がある、という理解のほうが実態に近い場面があります。
眼圧測定のときコンタクトは外すべきか
原則として、眼圧を正確に評価したい場面ではコンタクトレンズを外すよう案内されることが多いです。とくに、角膜に直接あるいは近い形で測る検査では、レンズが測定の妨げになったり、衛生面の問題が出たりするためです。眼科で「そのままで大丈夫です」と指示されない限り、外す前提で考えておくと安心です。
健康診断でよく使われる非接触型眼圧計、いわゆる風を当てるタイプの検査でも、施設によって対応は分かれます。レンズ越しで測らない方針のところもあれば、状況に応じて判断するところもあります。ただ、緑内障の疑いがある、経過観察中である、前回との比較が重要であるといった場合は、できるだけ条件をそろえる意味でも、コンタクトを外して測定するほうが望ましいと考えられます。
測定方法で違う「コンタクト 眼 圧」への影響
眼圧測定にはいくつか方法があります。代表的なのは、空気を当てる非接触型眼圧計、角膜に器具を当てて測る接触型の方法、携帯型の機器を使う簡便な方法などです。どの方法でも大事なのは、角膜の硬さや厚み、涙液の状態、まばたき、目の力みが結果に影響しうるという点です。
コンタクトレンズを装用したままだと、レンズの厚みや素材、フィット感が間に入るため、測定条件が変わります。ソフトコンタクトレンズは柔らかく、ハードコンタクトレンズは形を保ちやすいので、影響の出方も一律ではありません。数値だけを見て一喜一憂するのではなく、「どの状態で測ったか」を確認することが大切です。

ソフトコンタクトとハードコンタクトの違い
ソフトコンタクトレンズは装用感がよく、使っている人が多い一方で、水分を含む素材が多く、乾燥や汚れ、長時間装用の影響を受けやすい面があります。目が乾いて角膜表面が不安定になると、検査の精度や見え方に影響することがあります。
ハードコンタクトレンズは酸素透過性に優れた製品もありますが、レンズ自体がしっかり形を保つため、検査時にそのまま測ることは通常想定されません。外した直後でも、角膜の形に一時的な影響が残ることがあり、眼科では装用時間や外してからの経過も確認する場合があります。とくに角膜形状の評価が必要な人では、この点が見落とせません。
緑内障が気になる人ほど知っておきたいこと
緑内障は、視神経が障害され、視野が少しずつ欠けていく病気です。進行がゆっくりで、自覚症状が乏しいまま進むことがあります。そのため、眼圧検査だけでなく、眼底検査や視野検査を組み合わせて早めに見つけることが重要です。
コンタクトレンズを使っている人でも、緑内障の検査は問題なく受けられます。ただし、検査のたびに装用状態が違うと、経過の比較がしにくくなることがあります。毎回同じ条件で受診する、使っているレンズの種類を申告する、点眼薬を使っているならその情報も伝える。こうした基本が、診断の精度を支えます。
緑内障の治療で点眼薬を使っている場合、コンタクト装用との相性にも注意が必要です。薬剤の成分や防腐剤によっては、レンズ装用中の点眼が勧められないことがあります。自己判断で続けるのではなく、眼科でレンズ装用の可否や、点眼後にどれくらい待つべきかを確認したいところです。
ドライアイと眼圧測定の見逃せない関係
「コンタクトをすると目が乾く」「夕方になるとゴロゴロする」という訴えは珍しくありません。ドライアイがあると涙の膜が不安定になり、目の表面に細かな傷がつくこともあります。これが不快感だけでなく、検査時の誤差につながることがあります。
眼圧は一日のなかでも変動します。そこに乾燥、疲れ、装用時間、まばたきの減少が重なると、毎回ぴたりと同じ条件にはなりません。だからこそ、単回の測定値だけで判断せず、必要に応じて複数回の測定や追加検査を行うのが一般的です。コンタクト利用者でドライアイ傾向が強い場合は、眼圧だけでなく角膜や結膜の状態も診てもらう価値があります。
こんな症状があるなら早めに眼科へ
コンタクトレンズを使っていて、ただちに眼圧上昇を疑うべきケースは多くありません。ただ、目の痛み、急なかすみ、充血、頭痛、吐き気、光のまわりに輪が見える、視野の一部が欠けるといった症状がある場合は話が別です。急性の目の病気や、緑内障を含む緊急性の高い状態が隠れていることがあります。
また、コンタクトを外しても違和感が続く、片目だけ見え方が変わる、以前より眼圧が高いと言われたことがある、家族に緑内障の人がいる、40歳を過ぎてしばらく眼科を受診していない。こうした条件が重なる人は、定期検査を後回しにしないほうがいいでしょう。症状が乏しくても、検査で見つかる病気はあります。
受診前に知っておきたい準備
眼科で眼圧や緑内障の評価を受ける予定があるなら、受診前の準備で結果の見え方が変わることがあります。まず、使っているコンタクトレンズの種類を把握しておくこと。1日使い捨てか、2週間交換か、ハードかソフトか、遠近両用か。これだけでも診察がスムーズです。
次に、装用時間を伝えられるようにしておくことです。朝から長時間つけていたのか、検査直前に外したのかで、目の表面の状態は違います。点眼薬や市販の目薬、アレルギー治療薬を使っている場合も申告したいところです。目薬の種類によっては、眼圧や涙液、瞳孔の状態に影響することがあります。
よくある疑問を整理する
「コンタクトをつけたまま健康診断の眼圧検査を受けてもいいですか」という疑問は多いですが、答えは施設の方針次第です。ただし、正確さを優先するなら、外して受けるほうが無難です。
「眼圧が高いと言われたら、すぐ緑内障ですか」と聞かれることもあります。必ずしもそうではありません。眼圧は判断材料のひとつで、再検査や視野検査、眼底検査、角膜の評価をあわせて最終的に見ていきます。
「コンタクトのせいで眼圧が上がったのですか」という問いにも、単純な答えはありません。装用そのものより、角膜の状態や測定条件、もともとの目の病気の有無が関係していることが多いからです。自己判断でレンズをやめるより、まずは原因の切り分けが先です。
日常生活でできる目の守り方
コンタクト 眼 圧の問題を必要以上に恐れる必要はありません。ただ、目に負担をかけない使い方は大切です。装用時間を守る。眠る前には外す。レンズケアを徹底する。乾燥しやすい環境では加湿や休憩を意識する。痛みや赤みがあれば無理をしない。どれも基本ですが、測定の精度だけでなく、角膜障害や感染症の予防にもつながります。
定期的な眼科受診も欠かせません。見え方に問題がなくても、コンタクト処方だけで終わらせず、眼圧、角膜、眼底のチェックを受ける習慣があると安心です。とくに緑内障は早期発見がものを言う病気です。視力が出ていることと、目が健康であることは同じではありません。
コンタクトと眼圧をめぐる誤解
「コンタクトをしている人は緑内障になりやすい」「眼圧が一度高かったら危険」「若い人は気にしなくていい」。こうした見方は、いずれも少し乱暴です。コンタクト利用者だから特別に病気が決まるわけではなく、逆に若くても検査が不要とは言えません。大事なのは、症状、家族歴、検査結果、生活習慣をふくめて立体的に見ることです。
もうひとつ誤解されやすいのが、数値だけですべてが決まるという考え方です。眼圧は重要ですが、単独では不十分です。眼科医が複数の検査を組み合わせるのはそのためです。コンタクト 眼 圧というキーワードの背景には、測定値への不安がありますが、本当に見るべきなのは「数値の意味」と「目全体の状態」です。
まとめ
コンタクトレンズの装用が、すべての人で直接的に眼圧を上げると考えるのは正確ではありません。ただし、レンズの種類、装用時間、ドライアイ、角膜の状態、そして眼圧測定の方法によっては、評価に影響が出ることがあります。とくに緑内障の検査や経過観察では、コンタクトを外して、できるだけ同じ条件で測ることが大切です。
目の痛み、かすみ、充血、視野の異常があるときは放置しないこと。症状がなくても、コンタクトを日常的に使う人、家族に緑内障がいる人、40歳以降で眼科から遠ざかっている人は、一度きちんと検査を受けておきたいところです。見え方の快適さと、目の安全は別問題です。だからこそ、コンタクトと眼圧の関係は、正しい知識で落ち着いて向き合うのがいちばんです。